Avenger

えっと、どうしようかな、誉めとく、っていうか、かばっとく、王蟲をかくまうナウシカのように(笑)
ドームを出たレイラとネイ、それを追いかけるドールブリーダーのスピーディ。マネージャーにならせろと言う。すげない態度のレイラ。ネイは未登録ドールだと言うことを見抜くスピーディ。未登録ドールは見つかると廃棄される事になっているらしい。
ぶっきらぼうキャラのレイラだがテントで寝るときには安らかな表情でネイを抱いて眠る。
眠っている間にドール達に囲まれていた。動揺するスピーディ。テントからネイが現れただみているだけの未登録ドール達だという。そこへ未登録ドールを見つけて原料にするドール狩りのようなドール達が現れ、ネイ達に襲いかかる。レイラが現れ戦うが、すべて倒したところまで省略。
「派手にやったな」というスピーディ。と、また省略がはいって、倒れるスピーディと言う状態に。なんで?スピーディが目覚めると未登録ドール達に囲まれていた。ちょっとこの展開自分勝手過ぎ、っていうか、自分見てたのによくわかってないのかも。レイラに気絶させられた?
次の町に入るレイラ達。一人のドール持ちの女子に話しかけられる。そこへまたしてもドール狩りが現れる、武器を手にするレイラの前にネイが立上がる「ここで戦わないで問題を起こさないで」という意味に見える。走って逃げるレイラ達。どうしてか知り合った女子のドールが破壊されている。理由はわからない、未登録ドールだったのか、巻き添えでついでに破壊されてしまったのか、はっきり描かれない。
袋小路に追いつめられたレイラとネイ、そこへスピーディが現れ、ネイの登録証に細工し登録者に書き換える。この描写もわからない。助けられたドール達はこの町から逃げたドールで彼らから情報を聞いたという。はっきりわからない、元々ネイもこの町から逃げたドールなのか、町から逃げたドールからごまかし方を知ったのか、とにかくネイは登録ドールと認識されてドール狩りから逃れ入国の歓迎を受ける。
町へ戻ると、破壊されたドールの女子から、バルパロイの人殺し出ていけといわれる。スピーディはその様子を見て「操られている」と言うような意味のことを言う。
と言う話。
正直に言うと、説明不足というか、ちゃんとわからせないといけないことが書かれていない。
町から逃げたというドールの理由、町の人間が飽きて捨てたのか、人間のほうが死んで要らなくなって捨てられたのか、そもそも逃げたというのだから捨てられたわけではないだろうし、はっきり示していないのはダメだ。
町の人間がドールに対してどう接しているかも表現されていない。使い捨てにしているのか、大事にしているのか。
自分の勝手に感じたことは、スピーディの「操られている」みたいなセリフから、見た目には人間がドールを所有して支配しているようだけれど、本当はドールの方が主格でドールを所有しているから人間が生きられる食が確保できるという感じにも思えた。主格が転倒しているのかもと想像も出来るがはっきりとはわからない。
カッコつけている間に、ちゃんとするべき説明をしてくれよ、という感じ。
なのだけれど、率直に下手、断定するのも抵抗がある。気に入っちゃった弱みで、下手と言っておくべきなんだけど、どうしてそうなっちゃうんだろう、ベテランの真下監督の目には不出来な物語であるのはわかっているはずだ。なぜこんな説明不足の、ガタガタしか走れない歪んだポンコツ車みたいな状態の話を走らせちゃっうのだろう、と意図あってのことなのかとか疑ってしまう。
なぜなら、じゃあこれがちゃんと説明をして、わかりやすく噛み砕いて、丁寧にわかりやすく書かれていたら、良作なのか?とか想像すると、ふーんという感じでそんなに面白味も感じないような気がする。
ある種物語のいびつさとでも言う物が物語の風情を醸し出しているように、物語の未熟ささえ含んで我はこの作品を愛する。
でもね、やっぱり女子のドールが何者によってなぜ破壊されたかは観客には伝えるべきだったと思う。あそこがはっきりしていないことで、物語の後味の悪さが、物語の内部にあるのか、作り手の未熟さにあるのか、わからなくなってしまっている。
来週ちゃんと後始末をするのならそれはそれで神だと思う。