カレイドスター

交錯する思い スゴイ 演出 いやー、スゴイスゴイよカレイドスター。派手な動きはないけれど、登場人物達の思い、思いを持った人物が集まったときの気持、そうしたものを的確に表現する表情と、構図や、仕草のカットの入れ方、それらが的確に書かれていて、コンテ切った人なのか、作画した人なのか、スゴイ見どころのある回だった。
カレイドステージに帰ってくるそら。言えばわがままが叶うというわけじゃなく、もう席もない部屋もなければ上がれるステージもない、契約も切ったというカロス、だが無給で働くというなら止める理由はないと受け入れる。
迎えに来るポリス、車中でポリスに言い訳をしようとすると、そういう事はそらの帰りを待ってるみんなに言うもんだぜと。車中でも、たまたま見ていた子供を楽しませようとアメで遊びをしてみせる、イイ表情だ!
帰ると心配して飛びついてくるロゼッタ、カワイイっ!
お土産、サラさんには忍者セット、ケンには地球儀っ!地球儀っ一生に役にたつのは二、三回別になくても困らないっ!
そしてメイ、防音の前でガウガウっ!吠えてるっ!回ってきた「ギャラクシーワープ7」はやっっ!ってなんだよそれっ!
噛みつくメイ、こんな所でパーティなんかやってんじゃないわよさっさとオーナーのところに行ってステージにあげてもらいなさいよ。なんだ、戻ってきたこと喜んでるンじゃん!素直じゃないなっ!と複雑な思いを表現するにはイイ感じ。そこでそらは裏方宣言。そして部屋のないそらは、ロゼッタのゲストに迎えることに、いいなーいいなー(笑)。
裏方をするが、隙間から見えた華やかなステージを見つめて喝采を浴びるメイがやっぱりうらやましい。
その夜、遠くから、帰ってきたそらを見つめるレオン。
アイキャッチは、今まで上手くこなしたトリックを失敗するバージョンに差し替える芸の細かさ。ろ・お・ぷ・の・し・っ・ぱ・い・が・っ・……ロープになりたいっ(*・ω・*)
ロゼッタの戸惑い、ロゼッタは今までパフォーマンスの戦いで生きてきた。それだからそらの気持がわかる、という方向じゃなくて、自分の思ってきたことをそらに否定されちゃったかなと気に掛かっているようだ。そらは、そうじゃなくて違うのだと力づける。
獅子舞で起こすフール、小安さん遊んでるなあ、静かに起こす約束だったから。そしてレイラさんが来ると。レイラさんでうそをつくなんてサイテーっ!
ほんとだった。子ネタが入ったので、なんか感慨が感じなくなっちゃったけど、ちゃっかり、カレイドステージに戻ってきてるし。すごいことじゃん。
演出をレイラさんの演出家キャシーに助言を求めに来たのだった。
演出をキャシーに叩かれるミア、技はすごいけどバラバラ、気持にちっともググーっと響いてこなかった。落ち込むミア、いよいよ自分はクビだ!とか、そんな反応を面白がるキャシー。
デーモンスパイラルをロミオとジュリエットに組み込むなんてセンスいいじゃんとミアを励ます。
このへんの落したり持ち上げたりの流れもいいし、決して、落すために落していなくて、ちゃんと理由付けもはっきりしている。まあ、各演技がバラバラと言うことを自覚しながら直せなかったミアの未熟さもあるのかも知れないけれど。
実際の稽古場所に行き、ジャンジャン意見を言うキャシー、レオンにもダメ出し、カコイイ!、レオンの方も指摘が妥当なので言い返せない。メイの跳躍が足りなくて芸が小さくなっているとか、恋人同士なのに別の方を向いていたりとか、気持ちの入ってない芝居でこんなじゃ、全然心に響いてこないねとか、指摘ももっともだった。このへんのセリフの練り方、すごい。
レイラが来たのでそらを探すみんな。ロゼッタの私服可愛い(*´Д`*)
絶望したと言われたレイラさんと顔を併せにくいそら。
このへんからの気持のやり取りがすごい、戸惑いながらロゼッタに引かれていくそらの表情、ダメ出しされているメイ、自分の演技に不安を覚える、登場人物が一堂に集まったステージ、今こんな所へライバルに来て欲しくないメイの気持、期待してる表情のキャシーが割り込んでくる、無表情のレイラ、自分が見くびられると恐れるメイ、メイはレオンを見る、あたしのパートナーはどう思うんだろう、そらの真正面からの顔、横からロゼッタが励ます「チャンスだよ」、ハスに構えた涼やかなレイラの視線、メイの横顔、「あんたが争いを避けるつもりでも、回りはそうしてくれないようね」と心を決めて顔を上げそらを見据えるメイの瞳、メイとそらの決意の顔が交錯する。
「やりません、ジュリエットはメイのままでお願いします」
溢れるメイの涙「ふざけないでなにが争いたくないよ、勝負から逃げてるだけじゃない、卑怯者っ!」そらを叩いて去っていくメイ。
「そら、あなたの今の態度がどれほどメイを傷つけたかよく考える事ね、戦わないことが相手を傷つけることがあるのよ」とレイラ。
うーん、そういう風に考えているのか。
そして夜、あまり気にしない方がいいよとケン。
別れて一人になったそらの前にレオンが現れる、すごいテンパってる。「お前なのかオレのパートナーになれるのはお前なのか」
走り去るそらの姿に、ソフィーの姿を見る。なんだろう見た感じ、交通事故とかで死んでしまった恋人がいるのかな。
飛びついて、崖を転がり落ち、見掛けていたメイも追いかける。
なんかすごいことにッ!
レオンの過去は唐突だけど、きっと前から考えて隠して書いてきたんだろうな。衝撃の事実っ!っていうか。
正直言って、息苦しい展開なんだけど、でも誰も、間違った悪意や、意地の悪い悪意があるわけじゃない、だからなんとか息を詰めて見られるんだよね。みんながんばってそら達の苦労を刮目して見守ろうねっ!