ハチミツとクローバー

妙に面白かった。
考えると苺ましまろと同様、たいした話もない作りで同じだと思うけど(と書くとなんか苺が劣ってるとか面白くないもみたいに取られるけど、そうじゃなく、アレはアレで)
特別無理矢理わざとらしい作為的な事件も起こさずに、単に日常風景を描写しているだけなんだけど。


冒頭は理佳が真山の夢に現れたと言うところから、その夢を使って物語を引っ張っていくという構成。
それを同僚が相手が会いたいと思っているから夢に現れたのかも、と動揺させたり、実際に公園ですれ違ったり(後で気が付く描写が強引だけど面白い表現だった)


とかそれをそのまんまやると、よくある恋愛ドラマになっちゃうんだけど、そのへんテレというかくささ解消のためか、目覚めると目の前に竹本がというエピソードを加えて(部屋が暑いのでクーラーのある真山の部屋に待避していたと思われる)ホモ疑惑とか話を膨らませたり、真山の仕事仲間が好感が持てそうな人達だと表現する手段に使っていたりして良かった。


その会話のなかで、真山が亡くなった理佳の旦那を知らないと言う話が出る。
この辺も面白い。なまじ知っていて好人物だと知っていたら、偉大すぎて、自分が旦那の変わりに理佳を支えよう、とか思いにくかったかもしれないし、知らないと言うことが大胆にさせたり救いになったりしてるのかもとか思ったり。


そして以前仕事した山田の評価が高くて仕事の依頼をしようと先輩の関心が高まると。
をを山田にも活躍のチャンスが!と思ったら妙にブロックする真山。
先輩は女の敵だからということだけど、なんかあんまり他人に渡したくないみたいな独占欲の現れみたいで面白かった。
そう言いながら、まだ理佳にこだわってるし、真山がハッキリしないからいけないんだよなあ、山田もグズグズしちゃうし。
とはいえ、理佳との方も、今じゃなくてもう少し時間を置いてからみたいな情況だし、真山がどっちつかずになっているのもわかるし。


後半は夏祭り話で和ませたり、スッカリ話は真山と山田の話になってるなあ。