クレイモア

最終回。
良かったです。
ラキの懇願には感情移入して素直に泣けました。良かった、自分はまだ人の心を持っているんだねえとか思いました。


全体としてちゃんと一つのサーガになっていて良かったですね。
クレイモアに助けられた少女が、クレイモアを慕って、クレイモアは人の暖かみを思いだして、そのクレイモアが殺されて復讐に、その血肉を受けてクレイモアになる。
自分と同様にただの人間に慕われて、同じ暮らしをして、暴走しそうになって止められるという形で助けられて、もっと強くなるために力を授けられて、失った手も取り戻す。
自分の命と引き替えに復讐を遂げようとするんだけど、仇にも情があって、復讐のために殺すことは人殺しと同様と目覚める。復讐という目的が無くなってしまうんだけど、そのかわりにこうした悲劇が起こる根元、組織とか妖魔とか、個人の敵からもっと大きな物を敵として旅立つ、みたいな。


話としてはこの先も続くのだろうけど、この辺で筆を置いてこの先の展開は読んだ人の想像に任せるというのが一番良いんだろうね。
組織の陰謀とか妖魔の由来とか、どこまで突き詰めても架空の出来事なので読み手にとっては気持ちの重ね場所が存在しないから。
今まではクレアの復讐心とか、ラキのクレアと会いたい気持ちとか、鑑賞者として感情移入出来る情緒の手がかりがあったけれど、これ以上は無いし、無理矢理作って引っ張るのも辛い(クレアの身内が妖魔にいるとか、組織の上層部にいたとか)どうしても話を続ける作意になってしまうし、ここで幕を引くのが潔いよね。


話としてはクレイモア終結がレディース軍団に見えて可笑しかったり、後半のスゴイ戦いが、凄すぎて、凄さがわからないという、アクション物のジレンマに陥ってた部分もあったけれど、楽しみな作品として期待感を持って最後まで見られて良かったです。


この時間帯は面白いね、エアマスターデスノートクレイモア、等々、スタッフが同一なのではないのだろうけど良い感じです。この調子でホーリーランドとかアニメ化してくれたら期待持てるんだけどなあ。