後書代わり2003/07/01

また人の作品をインスパイアーしてしまいました。id:cc2さんごめんなさい。
忌憚のないところを言うと、ネット上の素人の創作なんて大したこと無いと思っているんです。
しょせんは素人ですし、お金払ってるプロとは違うと。もちろん、すぐれた人もいます。お金を取っていても、金かえせー!とか言いたいプロもいます。こんなに面白いのタダで、ネットで公開してていいの?と思う作品もあります。
単純に比率の問題だと思うんです。プロの当たり作品の比率と、ウェブ上の素人の当たり作品の比率と、ウェブ上の作品のほとんどは、読みにくかったり、結局の所独りよがりの作品が多くて、一画面も読むのに苦痛を感じて、戻ってしまうような作品がネットには多いと感じているのが、率直なところです。(すみません、本体が、自分のことを棚上げして、アニメの感想など言うところなのでこんな感じで。じゃあ、お前の文章はどうなんだよと言われるともう!ここはちょっと棚上げさせてくださいです)
そう言うわけで、vermilion企画ってどうなんだろう?と思ってあまり注目していませんでした。
でもそれが、http://d.hatena.ne.jp/watercolor/100002さんの作品を読ませてもらったら、非常に惹きつけられました。
それで、id:cc2さんのhttp://d.hatena.ne.jp/cc2/00000600作品を読ませていただきました。
率直に言うと、初め眺めたときは、やはりネット作家かなあと感じていたのですが、関わってみようと、積極的に読んでみたら、だんだんと書き手の思いが、理解出来るようになりました。ロビンというキャラは初めは、思い入れの強すぎた素人っぽいしこったキャラに感じたのですが、だんだんと、彼の隠れた過去を知りたいようになりました(たぶん上に昇るとそのうちに出会えるのでしょう、楽しみ)それ以上に、愛する者のために、二つの重りを背負うことを覚悟した「僕」の辛さが伝わってきて、見た目の印象以上に味わいがあると感じました。なんていうか、せっかくの思い入れが、盛りつけの腕によって良さが損なわれているという感じ。ぱっと見た感じはプロの料理人のように美味しそうではないのですけれど、味わってみると、作り手の誠実さを感じるような気がしたのです。(と言うようなことを書くのは、あくまでも自戒です。ぱっと見ただけで、つまらなさそうなどと見なしてしまう自分に対する反省です。)
こうして話に取り込むために、何度も読みました、繰り返し五回ぐらい書くために五回ぐらい。それだけに耐える作品でした。
元々は、素通りしようかとも思ったのですけれど、ボルゾイ爺さんの人の良さに立ち寄って話をしたい。食事をおごってもらいたいという思いで、何度か読み返しているうちに、見落としていたその作品の中の物語性に気が付かされました。
そして勝手に自分の中で、眠り姫は生きているという話を希望的観測で作ってしまいました。
この先カバンを託されて、私は、辛い思いで別れた青年に会いたい。彼は彼女が死んだと思っているのでしょうか、生きていると思っているのでしょうか。会って、彼女はあのボルゾイさんのお店で元気にあなたの空白を思って生きているのですよと伝えたいのです。