マシンロボレスキュー

正直に言おう、コメットさん☆神戸守氏が監督すると言うことで期待していたけど、どうにも子供だけがレスキュー隊というむちゃな設定に頭をひねってしまって、物語が振り回されているようで素直に楽しめなかった。別に設定が無茶だからと言って悪いわけじゃない、そんな設定の誤謬をぶっ千切るほど話自体が面白かったり燃えたり感動したり出来れば良かったんだけど、逆境の設定を跳ね返すほどじゃなかった。
これが今週の話は、物語も感動も演出も良い方向に機能していた。
サバイバルレスキューと言う能力、つまり勘だけで上手くやってきた大地と、努力と知識でやって来たレッドは常に衝突していた。今回は正面対決して結論を出す話。お互いに相手のことを勘だけの大地、ガリ勉のレッドと認めていないことを前半で見せてみせる。制作側も物型のに自信があるのか、やけに丁寧で良い作画、慌てて録画ボタンを押す自分。大地は夜中に出ていくレッドを見つけガリ勉かと付けていくと、夜中にレッドは一人ロボの整備をしているのを知る。
翌日つい憎まれ口を叩いてしまい、レッドと大地はつかみ合いになる。そこへ火災災害の報がはいる。出動する一同の中で大地は自分が行ったらレッドとギクシャクして活動の足を引っ張ってしまうんじゃないかと戸惑っていた。秘書のマリーがレッドは大地くんのサバイバル能力を評価していてすごいヤツだうらやましいと言っていると言うことを教えて大地を力づける。
化学プラントで火災が発生、ガラゴロも出て来て、ゾーン展開もするけれど、戦い途中で、救出優先で、ゾーンを解除したりする(まるで自らの設定を拒否するみたいだ、そう言えばガラゴロネタはどうなったんだろう、別の本筋の救助が面白くて気にならなかったよ!そう、敵とか怪物とかダメな設定なんかより、面白い救助ストーリーをやればすごく面白いんだよ!)救出活動をする大地とレッド、脱出経路で、大地は危険を感で察知して変更を進めるが、「勘なんかでものを言うな!」と反対する。見ていて大地の意見を却下してピンチに陥り大地を評価する展開かと思ったけれど、ここで待てといいレッドが経路を調べに行く、ああ、レッドだけがピンチにという手かと思ったけど、戻ってきて、進路変更を決める。なんで?と思っていたら、それは物語の最後に明かされる。
別経路で逃げているとレッドが「止まるな早く進め!」と叫び、大地が勘で爆発することを察知する。そのときプラントが爆発する。ゾーンを解除し防火を優先させる。緊迫した演出が素晴しい。
無事に逃げることに成功する、レッドはニヒルに「安心するのは鎮火を確認してからだ」と言う。
救助をおえて、大地が自分の勘で難を逃れたことをみんなに自慢していると、ジェットロボがレッドの行動を説明する。あの時確認に行ったレッドは化学プラントに石油ラインが通っていることを見抜いていてここが爆発することを予測していて進路を変更していたのだ。日頃からの学習の成果で見抜いた、レッドの知識は大地のサバイバルレスキュー能力に迫っているのだ、と。
改めてレッドの努力に感心する大地だった。
と、すごく良い作品になっていた。見続けていてよかった。