アニメと映画

機動戦士ガンダム0083とかこのあたりの声優さんとかの名前を読むと、自分の中になんとなく反応するものがある。目がね字の形を覚えてるのよ。塩屋翼とか色々と、ちょうど中堅声優って感じで一昔前の現役っていうか。そう言うのにビビットに反応するってのを感じると、あーあ、自分は十何年もアニメ見て来ちゃったんだナとかいう感慨に襲われる。
いや別に、どっぷりヲタって言うわけじゃないんだ!アニメと映画ばっかり見てきたはずなんだけど。と考えると、自分はある時からサッパリ映画を見なくなったということに気が付いた。たぶんタミネーター2あたりを境にすっかりと憑き物が落ちたようになんだか見ていない。TVでやれば見るけれどという程度に落ちてしまった。
それってなんだろうと思うと、映画はCGによって変わってしまった。ということなんじゃないかと思った。タミネーター2あたりまではまだ派手なCG技術は表現として刺激があったけど、もうそれ以降は技術は上がるけれど、新しい物を見ている感じがしない。それ以前の目新しい刺激的な映像といえば、スターウォーズとか、アレでかいプラモ必死で撮ってンじゃん!とかいう見ていて作り手の苦労とか忍ばれてそういう部分が面白かった。
超大作といわれている007シリーズとか、古いシリーズを見ちゃうと、これが大作なのかと思うくらい安っぽかったりする。合成写真の前で自家用ヘリの上でのスタントマンによる命がけの撮影とか。それでも、見ていて、そういう絵を撮ろうとする意気込みに感心したりしたわけだけど、新しいジェームスボンドとか、みんなCGじゃん、派手な立ち回りもCG爆発もCG新兵器もCGどれもこれも派手なところはCG、どうやって作ったんだろうと言う刺激もない。テクスチャーでどうのこうのしかない。CG表現として新しいものを見せてくれるわけでもない。アルマゲドンとか、チャーリーズエンジェルとか、そういうハリウッド映画とか、全然面白くなくなってしまった。ああいうの本気で面白いと思ってみてるのか映画ファンはとか思う。たぶん本当の映画ファンはそういうの評価してないと思うけど。マトリクスあたりになると、本気でCGで新しいものやろうとしていると思うからいいんだけど。
映画の国アメリカの印象が強いけれど、昔の映画とか見ると今の感じから見るとほんとに金掛かってないと思うけれど、いい作品は作っている人間のいい物刺激的な物を作ろうという意欲が見ていて肌身に伝わってくる。ちょっとしたワンシーンしか出てこないのに、馬鹿でかい建物とか作ってしまったり、観客はそんなお金の使い方に夢を感じるのだけれど、そこをCGでやられたって圧倒はされない。(といっても、昔のやり方にはお金をふんだんに使っているとかいう贅沢さで圧倒しているだけなのだけど)
と、そういうことを書くのは、考えてみると、アニメをまだ見続けている自分がいるわけだけれど、これってどうしてかと言ったら、アニメはまだ、そんなに昔と変わってないということに気が付いたから。
セルじゃなくなったことはあるけれどその分、くすんだ画質の作品を見なくなったというだけで、本質は変わっていないと。ラストエグザイルもCG部分がだいぶ浸食しているけれど、人間の部分は人の手の書いた職人技がまだ観客を楽しませてくれている。
というようなことを思った。ただ、人を魅了するアニメートを描ける職人が減ってきたということはあるだろう。たまに誰かが手がけると、××神とか感嘆されるけれど、昔はかなりの数のアニメーターが同じスタジオの中でお互いの原動画に触発されつつ競い合っていたというのに。
これからも、アニメは、刺激的な表現を求めて新しい作品を続けて欲しいと思うのだけど。挑戦し続けるスタイルを持った作品がいくつあるのだろう。ガドとテクノライズは挑戦的だと思う。