vermilion 蛇足な設定の一つ

F99 転送室
99階には長らく、不触の扉という物があった。触れば、99階のすべての生者を殺すまで引かない三体のゲートキーパーが現れるからだ。
その門番に守られた内部を巡って時の権力者はいくたびも戦士を送り、敗北を味わっていた。おそらく最もすべてのエリアで人の血を吸ったフロアーであろう。
ある時謎の旅人が現れ、三体のゲートキーパーを破壊して内部の転送室を使用可能にした。
後の調査でおぼろげながらわかったことは、上位階層のヨアヒムという国が作った物であるということ。現在ヨアヒムという国がどうなっていて、どこにあるのかはわかっていないと言うこと。
数百年前にヨアヒムが転送室をゲートキーパーに番をさせたまま、消え去ってしまったということだった。
破壊されたゲートキーパーは、一体はかなり完品で、99階を管理する、ビルダネンが所有し、99階に展示されることとなった。
もう一体は、かなりの部分を失われたが、ターボスケズミゼットテクノロジーカンパニーが高値で落札した。
残りの三体目は、混乱の中で大部分が細かい部品まで持ち去られた。特に重要とされる頭骨は見つかっていない。
その後転送室は9の日に公開され、人々は思い思いの階数へ旅立っている。帰ってくる者もあれば、虚数の彼方へ消えたか、石の中にいるのか、理想郷にたどり着いたか、帰ってこない者もいた。