D・N・ANGEL

最終回、正直、ダークの因縁だし保存する必要ないかなと思ってたんだけど、始まってみるとレベルの高い作画で保存することに。
冒頭、先週の終わりにすれ違った大助と梨紅だったけど、そのままかと思いきや、霊感でも働いたか、梨紅は車を降り大助を追う。なかなか良い展開だった。
物語としては面白い構図だった。
現実に戦っているのは、ダークとクラッドでわかりやすい、光と影、善と悪なんだけど、その内面で、大助と日渡くんが出会う(このへんは、考えると理屈じゃ理解出来ないけれど感情的には理解出来るという感じがいかにも少女漫画的だ)そして、悪の象徴となっている日渡父、それと対面するのは、駒が見あたらないと思ったら、消えたはずの変な日本語外人が梨紅のペンダントに意識を封じ込めていて、原田姉妹の肉体を借りて具現化して対面するという展開、なかなか感心した。
それでも気になったのはもう少し尺が長くてもよかったかなと思う。外人の扱いが中途半端に消えてしまったし、クラッドがなにを求めているのか説明不足だと思う。ダークは別れた自分とクラッドを一つにして消えて因縁を断とうとしているのはわかる。クラッドはなにを考えなにを思いなにをしようとしているのかわからない。黒翼を発動させるつもりと言うけれどそれがどんな目的で、なにを意味しているか伝わらない。日渡くんについても掘り下げがもっとあってもよかったと思う。その辺ちゃんとわかった方が最終回の感動が深くなったと思うのだけれど、4クールで一年学園生活の年間行事を絡めつつ、大助と梨紅の恋模様を描写しつつ、その辺丁寧に説明してもよかったかもとか思った。作品の持っているポテンシャルは4クールに耐えられるはずだったろう。
じゃなければ少なくとも、アイスアンドスノーで寄り道しないで、日渡くんとクラッドと父親の事情の説明に当てた方がグッと来たかも。
大助と日渡くんのほうはなかなかいい感じだった。日渡くんの書いた魔法陣がなにをする目的だったのかよくわからないけれど、とにかく呪われた一族の因縁を断つために自分を消滅させようとしているのはわかった。そしてそれを止めようとする大助の行動も気持も理解出来る。痛みを押して日渡くんを助けるために魔法陣の中に入ろうとする大助に共感を感じた。
日渡父のほうはよくわからず、一応、元から悪というわけではなく、美術品の悪意によって悪に染まって行動しているように見え、人形のミオはそれを止めようとしているのだと解釈した。
最終的には、ダークとクラッドは一つになって消え、大助と日渡くんは助かり、傷ついた日渡くんに肩を貸して帰ってくる。
「わたしに言わせて、見つけたよ」と梨紅が抱きついて終わり。
ウィズもトワちゃんも消えなくてハッピーなエンディングだった。
綺麗な絵と甘酸っぱい恋物語をありがとう!