魔法少女リリカルなのは

時空管理官とか出てきたその後。


うーと今週やっぱあれだなーと思ったことをまず最初に。
ていうか、取り合えず何度も言ってるけど、この作品て語りすぎって言うかセリフ過剰だよなとかアバンタイトルから思った。


こんなセリフ言わないっていうか喋りすぎって言うか、まずセリフの内容が等身大の小学生のセリフじゃない。
じゃ成長して中学生とか高校生になったら言うかというと、それも言わないんじゃないかなーと。
結局、そう言うセリフを言いそうなのは、ギャルゲーの中のヒロインぐらいていうか、エロゲーっぽいちょっと素人臭いライターが書きそうなセリフっていうか、つまるところオタクの脳内の理想に添ったキャラクターって事なのかなとか思って、そう言う部分は気になるなーって事なのかと。


特にそのことが気に入らないってわけじゃないけど(今回の時空管理局みたいのが出てきて確実に感じたことと関係するから後述する事になると思うけど)


改めてなのはのキャラクターやストーリーは、小さな友だち向けじゃなくて大きなお友だち向けだったんだなーと思った。
今まではこの物語設計だったらゴールデンで流して小さいお友だちでも楽しめる作品なんじゃないかと思ってたけど、今回の時空管理官が出て来ちゃやっぱ、小さいお友だちはポカーンとしちゃって楽しめないかな、喜ぶのは大きなお友だちだけ、キャラ造形についても結局の所、オタクの嗜好に媚びて小学生という属性を持たせただけ、等身大じゃなくそれによって生じる小学生だからという制限については観客の都合のいいように歪められている。


今回後半、なのはがあれだけ友達にも相談しなかったことを、荒唐無稽な部分を除いて母親に相談する(大人への開示)し、それを受け入れる母親(この部分も大人も等身大(現実的な物)じゃなくて物語に都合のいい思考(オタクだったら嫌う物わかりの悪い大人、厳しい現実からの逃避的思考)だったりするし)。


とか舞台のお膳立てがとことんオタクの理想世界だなーとか。


でそのことは、積極的に肯定はしないけど、アリだと思うけど、うーんちょっとと。


というか、オタの理想を突き詰めたらと言う方向性では、得意な現象を親に相談(浮世離れした部分を世界に認められるための儀式)をしたら物語がどうなるか、とかそう言う点では興味を感じるところだけど。


結果としては自分には、逆になのはというキャラクターがリアルだったり等身大の小学生みたいなものから離れて、オタの妄想に近い都合のいいアイドルになってしまって面白味のない物に映った。

子供には子供としての抑圧があって、それを大人には秘密で、魔法とかそうしたファンタジーによって抑圧から脱出するという図式にロマンがあると思ってるんだけど、それは作中の大人(世界)が子供を(魔法を)肯定的に捕らえたら魅力は失われるかなと。


この辺は両立できない性質の物なので仕方がない物として、なのはは逆ベクトルの作品としては突き抜けて優れていると思うので否定はしないという感じ。


さて内容としては、時空管理官が出てきたと、ユーノはその存在を認識してるっぽい、なんだファンタジ世界の人じゃなくてSF世界の人だったんだ。つーかそれならなのはを混乱に巻き込まずに初めから時空管理官に任せなよって気もしなくもないけど。


ジュエルシードというのは多次元世界の中の高度に進化した文明が作ったその世界をも消滅させた危険な存在の結晶だと言うことらしい。


そう言うわけで、この事件は時空管理官が納めると。
じゃそれでイイじゃんとか思った、つてうか、なのはにとってはユーノがそれでいいなら特に抵抗する理由も無いような。
なのはにとってはこの問題は、フェイトが悲しそうなのでフェイトと最後まで関わりたいと言うところかな。
ユーノの方はなんでこだわるのかよくわからないけど、協力させろと、時空管理官と落しどころを付ける。その辺はなんだかなー?という感じ。関わり合えばなのは自体も危険だったり精神的に傷つきそうなんだけど、あんまり上手く観客を説得させるやり取りはなのはとはしなかったような。
セリフ過剰なわりに、そう言う部分は語らないのがちょっと。


物語の観点としては、すっかりなのはやユーノの物語じゃなく、フェイトの救済の話になってきた。どうもフェイト母は悪い男にそそのかされて鬼になってるっぽいし、すべては裏で操る悪人をやっつけるって事で12回の物語を費やすって所かな。


その辺は12回という尺じゃこの程度の物語になるのはしょうがないかな。
本来魔法少女物は一年とか長い物語で、ある点冗漫性というのも特徴の一つなんじゃないかと感じてるんだけど(その冗漫性を利用して等身大の小学生の生活を魔法にかこつけて描写(っていうかお風呂シーン、そうなのはに欠けているのがお風呂!心で会話できることで魔法についての講釈とかを風呂場でするシーンがない!)みたいなもんだけど、12回じゃしようがないし。


物語としての等身大やリアリティーって言うところでは、悪い母親に翻弄される少女と少女のことを思う忠実なシモベと言うところで、物語上から魅力的に見えるのはフェイトとアルフとなってくるのは仕方のないところかなとか思った。