ファンタジックチルドレン

うーむう、行動は大ザルなんだよなー。
このままここにいたらトーマとトーマの家族に迷惑が掛かる、ここにいるわけにはいかない、って気持ちはわかる。でもじゃあどうしたらいいのか。
とりあえず家を抜け出して、作もなくボートで海洋に乗り出す。


描写もなく海に出たところから書かれるとその過程や心境は推し量るしかなく、そう言う葛藤があったのか、考えなしに動いているだけなのか。
正直、学園の帳簿からヘルガのページを見つけるまでの演出の引きとか、ベフォールの子供とトーマが海へ出てボートを見つけてそれから戦艦っぽい船に救われていてとか言うことを知る過程とかの方がムダ、それこそ描かずに色々あってようやく見つけたんだろうな程度に消去できるんじゃないかな。
それより色々考えて悩んでるヘルガの葛藤と、それを支えるチットの行動みたいな方が観客に訴えると思うんだけどナ。


母親も、追いかけようとするトーマを、追うなヘルガは迷惑を掛けたくなくて黙って出たんだよ、とかいいつつ、でも止めても行くんだろ、とか、どっちゃねん!(笑)というか。そして見送るにしても手ぶらで送り出すって!情報とか荷物とか行動資金とか、なんかないのかヨ!トーマの行動の成功を支持してるとは思えない。そこら辺を探して見つからなくてあきらめて帰ってくるだろう、気の済むようにさせよう、とか、どうせヘルガは逃げても行くところがなくてその辺さまよってるだろうからすぐに見つかるだろう、とか思ってるのかな。


展開の方は、海に出たヘルガ達は、盲目の少女と能力を持った兄を囲い込んでる船に救われる。うわっ、安っていうか、世界ちっさい!っていうか都合良い!っていうか、安直さに悶絶。


ヘルガを探して学園に行ったベフォールの子供たちは既にいないことを知る。写真を見てちっちゃいのがオンゴロ島でチットを見かけたのであそこにいたんだと、島に行くことにする。


ヘルガを探すトーマはまず島を探しに行って、ベフォールの子供と出会う。この辺も安直だけど、まあムリのない展開だろう。
それにしてもベフォールの子供は何百年も生きてるなら他人との交渉術を巧みになりなよ、下手だから何百年もこじれてるんじゃ、とか思っちゃう。


トーマとベフォールの子供の目的が合致するので協力することに。
案外簡単に船に助けられたヘルガの所にたどり着いちゃって、今まで分裂していた人物達が船で一同に終結するって感じ。


安易な展開だけど、ある種壮絶なカタルシスがあるはずなんですがなんとも。