巌窟王

ボンソワール、と言うわけで、わたしの友人は美しいものと決別するときがやってきたのです、純真信頼友情……


とナレーション通り、アルベールにいろいろな苦境が押し寄せる話。
世間の汚い言葉、ヘッポの裏切り、とかとか。


父親の悪い記事を書いた友人のジャーナリスト対決、友人はお前を困らせるためにウソを書いてると思ってるのかとか言ったり、俺がスクープのために友人を売っちまう男だと思ってるのかとかいうけど、ウソは書いて無くてもスクープのために動いてるのは事実じゃないのかな。
友人のために真実を調べたらホントのことだった、アルベールに真実を受け止めさせるのが重要で記事にするのは二の次、そこまで正々堂々としてるのはねえ、とか感じたりしつつも、本筋とはなんの関係もないしまあいいや。


母親からも父親が改名したのを聞かされるし、伯爵からは完全にアルベールを利用したということがアルベールに判っても構わない状態になってるし、激変だなあ。


どうも受取る感じ、裏切られた伯爵は「ガンクツオウ」というなにかに取り憑かれて復讐をしているって構造にも解釈できるけど、この先どうなるのか、アルベールの運命とか伯爵の復讐劇の結末とか、その辺の興味で物語を楽しめるネ。