舞-HiME

今週もあっちこっち、とっちらかりつつも、なんだかんだ言って面白かった。展開は欝なんだけどナ！

まずは雪之と会長さん、ていうか能登とぶぶ漬け女と言った方が通りがいいかナ。
ていうかなつきも絡んでくるけど、デュランは出せないヘタレっぷり。
会長さんは知られたくないなつきに知られて、元から壊れちゃってる感じが更にエスカレートして、ついに雪之のチャイルドを殺してしまう。

そんな遙ちゃんが！って、消滅キター！

さすがは遙さん、今までの被害者とは違って、ぶぶ漬け女に一発頭突きかまして消滅。
あんたカッコイイよ、今作の中で一番光ってたよ、最高のヒロインだよ。
と、戦車に蹴り入れてたこととか思い出したり、本当に作品の中で一番良い魅力的なリアクションとってて、真のヒロインだと思ったよ。

一方は、碧と命の方、深優を起動させようとする碧を兄の命令で阻止しに来た命。
上手くドアを閉じて一時的に凌ぐがやっぱり命の剣は障害を蹴散らす。
碧が受けてたった所へ舞衣がきて命が生きていたのを知る。

スッカリ神崎に取り込まれてる命には舞衣の言葉も通じない。

そしてチャイルドを出す命。ってやっぱり刀を大地に差したらモリモリ出てくるのはチャイルドの一端だったのか、っていうか近頃神崎にもらったって言ってるけど。

とりあえず今回は遙のヒロインっぷりに感心してただそのこと感想として書きたくなったよ。
後は今は爛れてるけど、奈緒はカワイイと思うよ、か弱いからこそ、気丈に振舞っているというか、今や舞衣はあんまり同情できるキャラクターになってないし。

あとは舞衣がシスターのウソに気づいて、すべての始まりが虚偽から始まっていることをシスターに問いつめたり大変だった。

ていうかなによ来週の予告は、絵を見る限り、すごく平和だ、まるでえばの最終話あたりのもう一つの世界みたいな。誰かの妄想のシーンなんだろうか？

でどうでもいい愚考なんだけど、なんていうか、ジェンダー的なことなんだけど。

古来から、ロボット物とか、超能力物とかって言うなれば、無能な自分が、自分だけの機械という道具や能力によって強くなったり、行動力が広がったり、ってことなんだと思う。

アムロにとっては、手にしたガンダムで、自分の能力が拡大したと。
そういうのって男の子の夢みたいな感じじゃん。

現実的には不良がバイクを手に入れて、それを自分の力とすり替えて悦に入るというか。

そうしたことと似た解釈で、ガンダムに燃えたり、エルガイムに燃えたり、オーラマシンに燃えたり、だと。

で、舞-HiMEにとっては、チャイルドが同じ構造を持ってると。
先週の舞衣が壊れた橋から飛び降りても、カクツチがいるから大丈夫、みたいな表現は呼べば来る強い鉄人がいると同じで、男の子原理的にはワクワクするんじゃないかと。

といっても、男子が舞-HiMEを見て素直に同調してワクワク出来る、とも思えない。

ていうか、観客の性別と、登場人物の性別の違いというのが感情移入に影響するのかわかんないけど、自然に男の観客には、舞衣の様子から、自分にもカグツチが居たらいいのにな、と感じる人はいるかどうか。

どちらかというと、やはり楯と同調して、男だからなにもできない気持ちに悶々とするかなと。

じゃあ女子は舞衣とカグツチの関係を見て、男子のようにワクワクできるかというとちょっと……。

やっぱり「自分が強くて平気」よりは楯みたいに、男子の王子様に守ってもらう方が幸せと感じるじゃん。

その辺に舞-HiME弱点があるというか、そもそも女子が面白いと言って消費する観客とも思えないし。

男子が楯の無念さにゴロゴロとのたうち回る、というか。

その辺、あえて女子が戦うという物語の場合は、誰かを守るために戦士になって戦うというのが、今までの女子が力を得て戦う話の動機なんじゃないかと思うけど、その辺舞-HiMEの戦いの動機というのは、誰かを守る戦いになっていっていないし。

なんだかどっちつかずな印象を受けるのか舞-HiMEの課題というか。
難しいところだよね。