交響詩篇エウレカセブン

世間的には色々言われてるようだけど、観客的に作品としては鬱展開でうんぬんとか、興行的には失敗してんじゃないのかとか、
自分としては、ボンズなんだし元々からそんな期待はしていなくて、物語としてはむしろ失速せずによく飛行してると思う、興行的なことは、どうでも(作品として価値が高いことと売れると言うことは別だし、また優れた物が売れるというのも必ずしも等価じゃないし)


エウレカセブンという物語は根本的には、未熟さを描いた物語なんじゃないのかな、レントンの子供っぽい視野の狭さ、ホラントの青年期の近視眼的な考え方。
レントンは自分の稚拙さに無自覚だし、ホラントはレントンよりはわかっていて、大人ぶっているけれど結局自分もまだまだ未熟でそれに気が付いていない、みたいな。


そのへん作り手は二十代後半からその上、ホラントより上の目線から、自分たちのあの頃はまだ未熟だったみたいな位置から描いていて、ちょうど渦中の年代からは自分の未熟さを突き上げられているみたいで、作品として居心地が悪い(大学生くらいの大きなお友だちにしてみればホラントの未熟さとか、中高生の本来のアニメメインターゲットから見ればレントンの稚拙さとか)と言うわけで、エウレカセブンに対する評価がいや増し下がるというか。


話の中でレントンやホラントが未熟すぎるみたいなきらいもあるけれど。現実にはやっぱりよくわかってないというか。


そのへん今ブーブー言って見ている人とか、きっと大きくなってから思い出せばこの話の真の価値がわかるんじゃないかなと。


で自分は毎回ありゃりゃと思いながら見ているけど、面白いデスヨ。
まあレントンもホラントも莫迦すぎるけど、そういう意味では大人不在すぎるかなと、ケンゴウがその位置のはずなんだけどあれじゃ若手の一人みたいだ。ほんとは彼がビシッとホラントの未熟さを正さないとね。タルホじゃ彼女にギャーギャー言われてるだけって形になっちゃうし。


んで今回の話はと言えば、遅蒔きながらにホラントがエウレカのために動いてたと知って、自分の未熟さに気が付いたレントンだったけど、まだまだ未熟で、自分の思いに振り回されてるのか、やり過ぎで、ぶっ叩いてた機械から人間の手が出てきて今さらながらに人殺ししてたって気が付くみたいな。


そのへんはホラントも含め無邪気すぎるっていうか、無自覚すぎるっていうか、ホラントあたりは自覚しているとしても、レントンに対して自分のしていることへの自覚を促してないってところが未熟かなと。