GUN×SWORD

非常に面白く感じられた。


前回敗れてからのその後。
当然ながら死んだりしてはなく、ヴァンは倒されたという状態。
相手のウーはトドメを刺さずに、三日の猶予を与え立ち去りかぎ爪の男を追うなと言い渡す。


この辺、始末を付けないのは強者の余裕というところだろうね。何度来てもヴァンを倒せるという自信といつでもこっちから行ってヴァンを倒せるからという自信。


倒れたヴァンを助けることになるウエンディ。「ごはんだって好きにしていいから」と前回の調味料全部、はカッコワルイと言ったこととかを受けて、励まし方が良かった。ウェンディの中では今までなんとか勝ってきてヴァンが負けるということをあまり考えていなくてショックだったんだろうな。


どうやったかは割愛されて、ヴァンを小屋に寝かせて自分は風邪をひくみたいな展開。体が弱る手段が好きだなあこの作品。
ウェンディが弱る(作り手が弱らせるのは、ヴァンがこの場を動きにくくする理由付けだったり、自分が逃げる口実をウェンディの病気にかこつける意図なんだろう)


目覚めたヴァンは敵の圧倒的な強さに打ちひしがれる。
過去のガドベドの会話を回想させてその中で自分が死ぬかもしれないと本気で考えたことがあるかと言われたことを思い出させる。
今回敵の強さの前に、戦いを挑んでも自分は負けるだろうと悟っているんだろう。


さて面白くなってきた、この辺どうやって克服すんだろうと思って見守っていたら、考えごとしながらパズルを弄ってたらパズルが解けた、みたいな。


ってパワーアップキー獲得で解決かよ!とか思ったら、そうでもなく、結局なんだったんだろう。二回見返しだけど、無心の強さで開眼みたいな。それを気づかせてくれたのはエレナみたいな、そのへん釈然としなかった。パワーアップキーのの方がわかりやすいけど安直で深みがないからダメだろうけど、なんとも釈然としないというか、無心の強さと言うことだったら、今までは考えすぎてて能力を生かせていないと言ったような描写も必要だったろうし。


困難の克服の方法には引っ掛かるけれど、自分の限界に直面した人間の姿の足掻きを表現しようとする意欲は面白かった。


逃げようとするヴァンにウエンディは失望するけれど、共に目的に向かっているけれど、今は目的の前に立ちはだかる困難は、ヴァンとウエンディでは質が違う、ヴァンの前に立ちふさがるウーは自分を確実に倒す強敵だけれどウエンディの前にはまだ自分の死を予感させる困難はないし、無茶なこと言うなと。
後で理解してヴァンが逃げることを認めるけど。


あとあと、病気で優しくなったヴァンは見ていて痒くて身もだえしそうに良かった。
病気だからっていうか、強敵を前に弱気になったからか、ヴァンは過去に虐げられて、素直じゃなくなった、ほんとはいい人だけど素直になれないみたいなところが現れていて良かったな。