XXXHOLiC

梅雨をモチーフにした話ですナ。


雨女、より高尚な雨童女(尊き者とかブライドが高いところが良かった)梅雨の長雨、紫陽花、とか梅雨の小道具を使って綺麗な小話を一つ仕立ててみた、みたいな作りが良かった。


考えると道具立て自体には珍しい要素もないし、筋立て自体もロジックに添っていて、展開としては平凡な演繹なんだけど、関わる四月一日の弄られ方とか、百目鬼の物静かな真面目さとか、関わる人間の雰囲気が物語を面白いものに変えていて良かった。


話の方は、紫陽花が赤いと血を吸ったから、赤い紫陽花の下には死体が埋まっている、なんて伝説は具体的にあるのかな。桜の下には死体が埋まっているというのは梶井基次郎の作品なんですが。


紫陽花の言葉の表現は良かった。でもアレ、原点はあったような気がする。なんだったかな、スタートレックのヴィジャーが対話をするときとか、さまざまな人間の声のサンプリングで伝えてきた、とかそんな表現があったような。


英語でもカッコイイと思ったけど、改めて日本語でやられると、更にゾクゾクしたよ。


なかなか素直に百目鬼に素直に感謝を言えない四月一日が良かった。(をドウメキってATOKだと出てくるんだね、ワタヌキは出てこないけど)


二回見ても謎の隠し方とか、セリフがこなれていたのも判って完成度の高い回だったなあと。