映画 マシニスト

……あかんやろ、これ。


このところ見てる映画、ロスト・ハイウェイマルホランド・ドライブジェイコブズ・ラダーフォーガットン、フォローイング、
と、共通するところは自分がなんなのよ、とか自分の見てることが本当のことなのか、とかそんな感じの話が多いんだけど、マニシストもその一環なんだけど、こればダメだなあと。


今まで見てきたのが、それほど面白くなかったけど、マニシストに比べたら、どれもこれも、それなりにミステリーの範疇として体裁は整ってたんだなと思い直せる。


マニシストはひど過ぎる。
こんな程度の話のためにクリスチャン・ベールは苦労してガリガリになったのかと思うと……
一応かなりの容赦ないネタバレなので



マニシスト、これ要するに、一年間不眠症の男、不眠症で気が狂ってくるみたいな話で、実は一年前にひき逃げをしていて良心の呵責で不眠症になったんだよという話。つーか良心の呵責で不眠症の前に自首しろよと、それが分る前の狂気の状態の時も、仕事する前に医者に行けよ、と、とか色々と思った。


フォーガットンは、忘れさせられてたのは宇宙人のせいだった!とかいうドッキリオチなわけだけど、トンデモ映画だけどやっぱりそこに至るまでの演出がちゃんとしているのでそれなりに楽しく見られたり、


ジェイコブズ・ラダーは実は戦争で死にかけの男が見た一瞬の幻想でした、みたいな話なわけだけど、やっぱり演出の手管が上手くて見てしまうし、


フォローイング、はメメントの監督の演出はやっぱりガチで上手いし


マルホやロストのリンチは鉄板で上手いし、と。


そういう作品と比べると、実はひき逃げをしていて現実逃避してその事を忘れていて、それでいて良心の呵責から別人格が、という事を隠して進みつつその事を思い出していくミステリーストーリーって事なんだけど、全然演出がミステリーの風格さえないと言う、なんだかナーな映画だった。


とあまりのアレッぷりに書きたくなってしまったという。