電脳コイル

見てるんだけど、そんなに感心していなくて、ケチを付けることになりそうなので感想を避けてた。
正直期待値は高かった、いやそうでもないかな、自分自身はそれほど気持ち的には盛上がってなかったけど、相方は面白そうとか盛上がってたし、他所からも期待値は感じられてた。


で始まったけど、そんなに自分は感心しなかったんだよね。
なんだかなー、ジブリっぼいだけじゃん、つかジブリの論法だと、不思議な出来事をもののけや妖怪にもっていく所を、ミステリアスな部分を過去の妖精とかに持っていくベクトルを真逆に変えて未来のハイテクとかコンピューターの方へ持っていっただけじゃん、デジタルトトロじゃん、とかそんな感じで、オリジナリティーを歌ってると思うんだけど、作品にオリジナリティーが感じられなくて、上手い具合に有り物を寄せ集めて上手くつなぎ合わせているだけだなあ、という印象を持ってしまっていて良い印象を持っていない。


どうも他所では古風ななつかしレトロの取り入れ方とかが好印象らしいけど、その辺も別にオリジナルでは無いし、めざとく見つけているだけで、上手いと言うよりはあざといと感じられてしまうという。


防壁に壁を出してくるのもそもそもは攻殻が電脳防壁とか言い出したからだし、Vサインビームだって昔のアイドルがやってたことの焼き増しだと思うし、デフラグの表現とか、コンピューターのインターフェイスデザインの格好良さとかもアニメとして取り上げられたことでは目新しいのだけど、パソコンに詳しい視点から見るとそれほど斬新な物じゃなかったり、とか、今回初登場のババアは、今までは宮崎キャラだとしたら今度は大友キャラが出てきたねえ、くらいで目新しいとは言えないし。


とかオリジナリティーの欠如という点であまり感心していない。
まあ大友も士郎も決してオリジナリティが高いわけじゃなくて、有り物の知性や情報の集積で作品を作っているという傾向はあるので同種だとは思うんだけど、自分の目からは元ネタのレベルが、士郎や大友は高いので十分拝借でも見ていて楽しいんだけど、この作品のネタ元は、卑近すぎでそんなに言うほど評価するほどレベル高くない、ジブリと電脳の借用品で出来てるんじゃん、みたいな。


これはこれで、この作品世界自体が、自覚してない死者の町とかいう大仕掛けがあったらそこそこ面白いんだけど。