ソニックX

第一シーズンの区切り。キッズアニメ的に良作でした。それなりに燃えたし、盛り上がったし、少年視聴者的には良かったんじゃないかな。
この作品はエッグマンのキャラクターにだいぶ助けられているところがある。悪い役を演じているいいおじさんというか、エッグマンとデコボコのやり取りに救われている。
物語は、クリスから6つのカオスエメラルドをだまし取り、7つめのカオスエメラルドを回収に行くエッグマン。それを追いかけるソニック。そこへ、カブトムシ型のメカが現れ、ソニックのじゃまをする。でかしたと喜ぶエッグマン、がデコもボコも「そんな気の利くわてらじゃにゃーだよ!」と否定、軍隊のメカだった。「うーむ、地球人もなかなかやるな」と感心するが、その中身は以前エッグマンが放棄したメカだった。
自分の機械に手こずるエッグマン、下にカオスエメラルドをもつラッキーがいるのに「あいつは運がいいから」とミサイルを乱射、ラッキーは無事だった、そしてソニック助かっている、それを見て「いやだねぇ、アニメってヤツはこれだから」とアニメに出ているくせに自己否定をするエッグマンがいい感じ。お子様にこのアイロニーは伝わるんだろうか。なんとなく可笑しさがわかる子もいればピンとこない子もいるんだろうけど、そういうネタをやっとくのも重要だと思う。
そして巨大ロボに変形するエッグマンの飛行基地。「見逃すと学校で話題に遅れるぞ!」とか言うエッグマンのサービス精神がカワイイ。そしてCMに突入。
CM開け、アイキャッチにまで出しゃばってくるエッグマン。スタッフはエッグマン好きなんだなあとしみじみ。
変身しカオスエメラルドの力で素早く動ける巨大ロボに大苦戦するソニックカオスエメラルドを得たロボットはエッグマンの意図以上にソニックを痛めつける。やり過ぎに「もうそれぐらいにしておけ」と言うが言うことを聞かない巨大ロボ。海に突き落とされるソニック。こういう憎めないところもエッグマンの味になっている。
鉄の輪で拘束されていたクリスが、苦しむソニックのためにバカ力を出して拘束を逃れ、電撃をものともせずにカオスエメラルドを引っこ抜こうとする。デコが、クリスの危険に見かねて電源を切り、クリスはカオスエメラルドを奪還する。
騙されたことを知ってやって来たナックルズが、腹立ち紛れに操縦室を壊したことでロボットは暴走。カオスエメラルドを手にしクリスはロボットから落下し、ルージュがそれを救う。そしてなぜが流れてくるオフコースの「言葉に出来ない」。
しかしルージュはクリスが暴れて取り落してしまう、落下するカオスエメラルドとクリスを追いかけるが、カオスエメラルドではなくクリスの方を未練たっぷりで助けるルージュ。こういう表現もちゃんとしていて好感。しかし、暴走したロボットに握りつぶされそうになる。
海に落ちたソニックの上にカオスエメラルドが落ち、7つのエメラルドが揃い、ソニックは、スーパーサイア人モードになり、ロボットに握られたクリスとルージュを助け、ロボットを破壊する。
そしてカオスコントロールが始まる。人間側がソニックの世界に行くのかと思ったけれど、未知の島が人間界に現れるという新展開だった。
他にも、ルージュにスワットの女隊員がトパーズを贈ったり別れの予感の演出をしてみせるとか、色々と書ききれないエピソードがあったり、詰め込みすぎという慌ただしさは感じさせず、盛り沢山な感じだった。ソニックって時々こんな見ていてよかったと思う回があるのでした。