明日のナージャ

ナージャが一刻も早くウィーンに行きたいと、心ここにあらずで踊っていたらミスをしてしまう。そのことでダンデライオン一座はギクシャクしてしまう。
気持のずれはしだいに深まっていき、ついには団長が「解散だー!」と切れてしまう。
ナージャはその夜、静かに酒盛りをする大人達が「あの時ナージャを一座に入れなかったら」と言っているのを聞き一座を離れることにする。
ところがそれは、あの時に一座に入れなかったら、こうして追われることにならなかったろうに、と言う、反対の意味で、ナージャの勘違いだった。
一座は追いついて隠れたナージャをライオンたちは見つけて、再び旅を続けるのだった。
とか、挫折ごっこという話。
なんかわざとらしいね。大人だからわかっちゃうんだろうけど、子供だと理解出来ないから、ハラハラドキドキできるのかも。
見ていて、別離もありかなと思った。というか、昔の物語だと、旅物は出会いと別れ、次々に取り巻く環境が変化していくという物語もあったけど、ナージャの場合は、結局ダンデライオン一座という疑似家族と巡り会って、そのままずっと移動を繰り返していて、生ぬるい世界の連続なんだなあと改めて思う。
まあ、次々に人の関係の話を渡り歩いて、辛い思いをする物語を見せられるのもしんどいし、生ぬるい展開でいいのかななんて思ったり。
別のところで読んだ話だけど、ナージャは女児にはごっこ遊びが出来なくて不評らしい。おじゃ魔女は、あたしどれみちゃん、じゃああたしはおんぷちゃん、とかそう言うのが出来なくて、ナージャしか居ないから物語として困るんだそうだ。へー。