ブラックラグーン

テンポのいいB級アクション映画のような展開と、それを支える緻密な作画、と非常に質が高い事はわかるんだけど、よく考えると、相手は悪人、というか海賊ではあるから当たり前なんだけど、それ以上に低俗な行動をする人間なんだよねぇ。


金のためとか生きるために海賊家業を選択するのは、生き方としていいとしても、その上にもっと分け前を増やそうと、そのまま解放していれば生き残るチャンスもある人間を誘拐して(それも後の交渉プランもなく)足手まといになれば殺すこともいとわず、というより、生き殺しにせずにしているし。あんな事なら、本当に無駄になったのなら平気で鉛玉をぶち込んで海に捨てるぐらいの肝の据わった悪人の方がまだまし。


なんかこう、戦争は良くないけれど、戦争をしている上では目的のための人殺しは致し方がないけれど、その上で、交渉や恐喝のために捕虜にした兵隊を惨殺したりとか、そうなったら人道にはずれてるし、ダメじゃんという印象があるけれど、それと同様に、主人公の行動にはさすがに共感できないなあとか抵抗感があったよ。


質の高い仕事をしているのはわかるんだけどなんかねぇ。そのへんこの先そういう行動を納得できるエピソードとか過去とか出てくるのかな、出てこないままなら、娯楽追求のために走りすぎてるなあと感じてしまいそうなんだけど。