「牙」

総じて「繋ぎ」みたいな話だったナ。


憎いけどちょっと好意を感じている相手と結婚と思ったらブサイクオヤジだったというレベッカの後の展開という位置付けだったけどそっちのほうは特に進展せず。
語りを聞いていると確かにデュマス師匠の気持ちは、レベッカという若い女子と結婚したいという事じゃなく、王族の血という部分に固執しているということで、ほんとは奴隷根性にコンプレックスがあることの裏返しとしては正当だなと思った。けど性格がやっぱり変わりすぎ、目的のためとはいえあそこまで卑しかった人間が品行方正な振りをしていたというのは説得力に欠けるかな(まあそんな演出の違和感は物語の面白さを損なうという点では問題じゃないけれど)


ゼット君の方は所謂成長の儀式の試練中、と言うところ。
なんだけど、唐突すぎるかな。元々がゼット君は初めから未熟者という位置付けで、ずっともっと強くなりてえと思ってたんだけど、今ここで試練の場に送られる原因が分りにくい。
普通なら手ひどい敗北を味わってからという流れだと思うんだけど。そして試練のジジイとの会話になるんだけど、ゼット君色々ジジイの説教に抗弁してるけどゼット君はそういうキャラじゃないんじゃなかったかな?と。
観客としてゼット君と寄り添って体験していた経験が、ジジイとの会話に生かされているとも感じられないし不発だった。



まだ色々と世の中の理不尽を体験させられたメガネ君がそういう試験の場に立ったら、メガネ君のキャラや体験とも会わせて、正義のための力の必要性とか理解しやすくなると思うんだけど。