コヨーテラグタイムショー

二回目、初回の時からどう受け止めたものか感想を書きにくい作品だった。初回の感想はというと「いろいろ頑張って動いてたけど、フタコイオルタノユーフォーテーブルセルフパロディしているよ、というか雪辱戦をしているというか、あの作品はこういう方向性もあってそれを今やってるんだろうナ」という事ぐらいしか言うことはなかった。


つかほんとに微妙だったかな。主人公は誰だかわかんない(ほんとは最後のジジイ、ミスターなんだろうけど、追っかけてる捜査官が食ってる)、主人公がジジイって事も微妙、今回の中心人物の捜査官は、大食いってキャラ立てなんだろうけどそのへんディガードの二つで十分みたいな演出みたいで面白味は無いし、なんだかなあと、そして十二人はフタコイのアレにしか見えないし、とか色々とにかく微妙で作品について触れるのも微妙だなあと思ったりして手つかず。


二回目も見たけど、なんかダメかなあと。


やっばり色々動いていたんだけどね、酒場の立ち回りとか、ああいうのは描く方にとっては腕の見せ所なのかも知れないけど、見ている方としては、ふーん、というか、見ている方が、内容とか心境が関わらないと、どんな手間の掛かることや高度なことをしていても感銘は受けないし、なんて無駄な表現をしているんだろうと思ってしまうだけ、作っている方は気持ちが良いから作っているだけなんじゃないかなと。


色々と出来事はあったけど、自分的には今回の話だと、


三年前ミスターは同僚だか仲間だかわかんないけど男が死ぬ所を見届けて、男から財宝の手がかりを預かる、財宝の手がかりになる男の子供を引き取るけれど、ミスターは子供から無理矢理情報を引き出すこともせず、海賊をやめて酒場を経営する。引き取られた子供の方は自分は財宝の手がかりだから世話をされているのだと思い初めはミスターを信用していなかったけれど、やがてミスターが本当の好意で自分を預かっていると言うことを感じて、財宝探しに対しても好意的になっている。


という気持ちの変化、という所に話の価値を感じるんだけれど、そのへんに対しても伝わらず。
宙づりになってその辺の経緯をセリフで喋られても観客の心は打たない、酒場での荒れ事とかを描く労力で、引き取られた子供の不審とか、ミスターが初めは財宝目当てだったけれどやがて愛情を持って接していくようになったとか、そういう部分を観客に見せるべき。


とか文芸の拙さが目に付く作品だった。
まあそういう事は今に始まった事じゃなく、経緯はどうだかわかんないけど、昔のモーションコミックしかり、アニメーター主導で物語を作っても物語が描けるアニメーターは希有の存在だというのは判っていることなのでいまさら騒ぐ事じゃない。
ユーフォーテーブルはオリジナルより良い原作を見つけていい仕事をするべき、とか思ったり。その辺京アニは上手く立ち回ってるよなーと。