のだめカンタービレ

新番組、アニメ化。


原作は評判が良いことを聞いていて読もうかと思っていたんだけど、レンタルコミックで何度かパラパラと開いてみたんだけど、どうもその気が出なくて、そのうちドラマ化とかアニメ化とかの情報が出てきて、アニメ見ればいいかなと。(ドラマ化はそんなに期待できるもんなのかとか再現性とか疑わしくてアニメでイイヤと)


で実際に現物を見てみると、やっぱり面白いから話題になってる作品だなあと。


初めの見た目はスタッフが同じせいかハチクロみたいだった。
その辺コアなアニオタ的には「書き分け出来ないのかよ」みたいな悪印象を抱きそうな所だけど、アニメと言えばノイタミナだけを見ているようなライトユーザー向けには、ハチクロみたいな絵という事が、良作だったハチクロの好印象を引き継ぐという意味で、良い選択なのだろうし作っている方も意図的にやっているんじゃないのかな。


実際ハチクロみたい、と言う印象は初めだけで、話が進んでいけば別に気にならなくなってくるし。


物語の構造としては、野生タイプの粗野な天才と、サラブレッドタイプの天性の天才が出会って、みたいな話で、漠然と想像していた通りの、良くある話だった。


と言ってもここで言う良くある話というのが平凡な話というわけじゃなくて、面白い物語の典型だから何度も語られるという良い意味での良くある話なので安定して面白く見ることが出来た。


今までの典型とちょっと違うとすれば、大抵この手の話の粗暴な天才役は男で、長髪で無精ひげという、むさ苦しくて小汚い男がピアノを弾いたらすごく上手かった、みたいなんだけど(で、髪を切って髭を剃ってこざっぱりしたら見違えるようなハンサムだった、みたいな)
性別を逆転したのは今風だったかな。不思議ちゃんとか、片づけられない女とか、汚ギャルとか、女の子がエキセントリックな位置付けも出来る時台だしね。


とかそう言う部分も逆転はしているけど、典型的な物語ではあるんだけどね。


全体的には展開の呼吸が良くておもしろく見られるようになっていた。その辺は原作の功績なのかもしれないし、面白い原作の呼吸をちゃんとテンポを乱さずにアニメに転換できたアニメ側も上手だったと思う。


作品ラッシュの木曜深夜でもこのクオリティーなら時間を削ってでも見てみる価値はあるタイトルになってるだろうなあと。