がくえんゆーとぴあ まなびストレート!

学園祭当日。


あら、学美さん、普通に学園祭を迎えてるよ。


自分の予感としては、この話、学園祭開催までをお膳立ててきた学美さんは、いざ学園祭の当日には急な転校で学園祭には参加しませんでした、みたいな話になるかと思ってた。


物語の中で、あくまで流れ者、風のように学園祭のために学校にて、学園祭を救って、いざ学園祭当日には風のように去っていくキャラなのかと思ってた。


漠然とした予想が裏切られて、じゃあ本当に学園祭を迎えるとすると、どういう描写になるのかという予測もなかったので、これはこれでどういう物を見せてくるかとある意味期待した。


なんか、全体としては、作品自体がリスペクトの積み重ねだったなあ。
学園祭進行の報告みたいなのは、トップの最終話の空気だし、ライブシーンの表現は、そんなにユーフォーハルヒが羨ましかったのか!とか思ってしまうし。


とはいえ、ハルヒのライブは、意図的なんだろうけど、リアルな表現がキモいっという受け止め方だったので、ユーフォー作では、変なリアリズムに走らずに、甘い絵柄のままで、ガチに甘い絵柄のままでのリアリティーを追求する方向性で良かったです。


ともあれ、学美が学園祭のため、というか、人間的な暖かみに気づかせてくれて去っていく異邦人、的扱いじゃないとすると、この話なんの話だったんだ?という、自分的にはテーマを見失ったね。


まあ単純にそんな壮大なテーマなんてなくて、単純に可愛い愛玩動物的美少女をコロコロ動かしたい話、見ている方にとっては、可愛い愛玩動物的美少女がコロコロ動いているところを眺めて癒されればいい物語だったという所かな。実際そう捕らえて見るとそれはそれで楽しいし。


でだだ事件もなく描写するのでは、間がもたないので、狂言回し的に、学園祭が中止になりそう、みたいなスバイシーな情況を振りかけてみたよ、という。


まあそれはそれでいいんですけど、つか、見ている方としては、別に学園紛争とか見てみたくもなかったし、なにより書いている方も本気で学園紛争など書く気もさらさら無い、なんとなく押井リスペクトがしてみたかったからメガネもどきに美少女にアジテーションさせてみたよ、という印象でなんともかなんとも。


どんな形であれ、どんなに稚拙であろうと、とにかく書き手が本気で書きたいエピソードをぶつけてきている、という気持ちが見えないとねえ……。


とその辺はユーフォーテーブルのオリジナル作品のどれもに当てはまる事なんで、ユーフォーテーブルのこれからの課題なんじゃないのかと。
別に情熱なんて送り手にはなくても、原作付きで、原作にちゃんと情熱があって、それを上手く汲み取って表現できればいいとは思うんだけど。そう言う意味では、ドッコイダーとかニニンがシノブとか、原作付きやっているユーフォーテーブルほど安心して見られる物はないんだけど。