「ぼくらの」

もう隠し球を見せちゃったので随分書きやすくなったね。
敵は自分と同じ立場の子供だったという衝撃!
のはずなんだけど、軍人という大人が乗ってきているので彼らの受けた衝撃が、大人がいることで、大人にすがっちゃって緩和されているので、よろしくない。


たしか原作は軍人不在だったはずでは、その辺、改悪かなあと感じたりしつつ、なんだか、改悪に関しては、原作の価値観とか色々なところで監督が嫌いだったからただした、みたいな発言があったとかなんとか……。


受けてとしてはそういう内幕みたいな事は暴露しないで改変なら改変とそのままで受け止めたいと思ったね。
これ自体聞きかじりで本質じゃないかもしれないけれど、それを確認する気にもならないという。


大人不在で、大人はそんなことも出来ず託すしかないところがこの物語の良い箇所だと思うので、そこをいじくられたら換骨奪胎ではあるんじゃないかなあと思う。


そして思想としては相変らず怖ろしいところ。自分の家族がいれば自分の宇宙を守るために相手を倒して良いという各巻に疑問が出ないところは怖ろしい。


敵の空間の地球はこの戦いで敗れると自分たちが消滅することを知っていたようだけれど、それに対して敵に負けろとか、勝たせろとか、主張するのはなんだかなあと。
抗議するなら相手じゃなくて、こんなゲームを仕掛けている主催者だろうによ、とか思いました。


残酷でも強い方を生き残るらせる、優秀な方を生き延びさせる、というだけの話で、負けたらそりゃ、劣ったから消えることになった、という話だわね、と受け入れられるけど。


いずれにしても、考えると、そこまでして生き延びなきゃいけないほどこの世の人間は優秀な存在とは思えないところが一番問題だろうなあと思うよ。