R.O.D

うーん、良質な作品だとは感じるんだけど、気になっているだるさが、またまた。
今回は、三姉妹が、神保町へ行く、と言うことがテーマだ。観客は、そのことによって何が起こるかと言うことを当然期待する。それに応えていたかというと、応えていない。期待をはずすと言うことで意外性が発揮されたわけでもなく、失敗、と言えるのではないだろうか。
三姉妹が神保町へ行く。ミーねえは一軒の書店の本を買い占める。暴走というのはわかるけれど、どうして買えるんだとか、なぜたくさんある中でその店で、とか疑問ばかりが先立ってしまう。結局よくわからず。想像すると預かっていたねねねのカードを使い切ったとでも考えるしか。
マギーチャンは本が切れて行き倒れたようだ。なんで、目の前にいっぱいあるのに、それとも食べ過ぎて食あたりみたいに本あたりとか。
二人の反応に特に楽しめたところはなかった。
アニタはねねねを見つけて追いかける。地下の秘密本屋に行ったりと、謎の一端を垣間見る事になる。その辺の雰囲気は良かった。
ねねねの過去、読子との関係を関係をそれとなく絡めているようだ。ミーねいが本屋を買い占めたことを読子が戻ってきたと神保町の人は勘違いしたり、ねねねが、おそらく読子の籠もっていたであろう本の城のようなビルに入ったり。原作を知らない人間にはその辺はどうだろう、自分も原作は未見だけれど、ウェブ情報でそれとなく耳に入っているから想像は出来るけど、本当に情報をシャットダウンしている人には、上手く気を引く内容になっているのだろうか。
ちょっとした騒動を起こしてくれないとつまらないなあ。
とりあえず、本好きは人生の負け犬、とか思ってしまったり。アニメ好きで本好きの我って一体……。
追記、見直してマギーチャンの発作は、こんな素敵なところに来て先生を捜さなければいけないので、禁断症状が出たという事だとわかった。我は見方がそこまで真剣じゃないから「ううううう、(と本屋に引き寄せられて)いけない先生を捜さねば」くらい言ってくれないと気が付けないよ。
本屋に惹かれる、いけないいけないと無言で飛び下がる、同じ本屋同じ構図で、なんのためらいもなく店に入り紙袋を増やして出てくるミーねえ、長女は悪魔だ。恩田三姉妹をモチーフにしているとは思わなかった。ミーねえ役は室井さんの無茶苦茶さと、長女のグズグスした悪い部分を請け負ってるよねえ。最凶キャラだ。